をけら詣り体験記

みなさん、あけましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いします。

新年第1号は、大みそかの話題です。



ナバリズム番外編。

今日の記事は、京都から。

京都の八坂神社では、大みそかに夜に「をけら詣り」というお祭りがあります。この「をけら詣り」に使われている火縄の一部は、名張から提供されているものなんです。

それを見届けようと京都を訪れました。



まずは火縄を購入。境内の路上や、屋台に混じって1本700円で販売されています。聞くところによると、八坂神社で使われている火縄のすべてが名張から提供されているものではなく、その一部らしいです。実物を見たことのある経験から、ツルっとしていない、ガザガザしたものが、名張の火縄のはず。手で触ってみて、これだ!と思ったものを1本購入。



火縄に着ける火は、「白朮火(おけらび)授興所」というところが神社の中に3か所あり、大みそかの午後7時ごろから神社の方がそれぞれに火をともして回ります。そして、それまで待ったいた参拝者のみなさんが、順番に火縄に火を着けていきます。



火の中にあるのは、「をけら木」と呼ばれるもので、参拝者の願い事を書いた細い板です。今年は、私も願い事を書いてみました。



私も体験。写真は、火縄に火を着けようとしているところ。なんだかうつろな表情で微妙です(^^)

風習では、火が消えないようにくるくる回しながら持ち帰り、雑煮を炊くなどして新年を祝うといいます。


火を持ち帰り・・とはいうものの、帰りの電車の中に持ち込むのは危険なので、最近では水で消してから持ち帰って家でまつるということになっています。

詳しくは八坂神社公式HPが参考になります。




実は、数年前に火縄づくりを、見学させてもらったことがあります。作っているのは11月から3月ごろ。寒い時期に、竹の皮をナタで薄く剥いたものを手作業で綯います。大きな作業場があるわけではありません。個人宅の作業小屋の中で行われ、暖房を効かせすぎると、竹が乾いてしまうから寒いままの中で作業は行われています。後継者がいない中、数年前に火縄保存会が立ち上がり、ともし火は引き継がれました。をけら詣りに来ると、おじさんたちを思い出します。これからもがんばってほしい、願うばかりです。

(高倉)

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